ハルヒトラー1944雑感

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電友さまに同人誌をロハで送っていただいた。

今、橋川文三の『日本浪曼派批判序説』を斜め読みしている。まったく主旨を理解できてないのだが、つまり日本浪曼派ってのは、マルクス主義の退潮の後に、「ネタ」としての「愛国」を掲げ、祭りを演じようとした人々のことではないか、と。んで、その「ネタ」はいつの間にやら「ベタ」に転じ、んで敗戦というシャレにならない事態を巻き起こした、と。

昔の話はいいとして、『ハルヒトラー1944』の感想を書く。

3ヶ月前に発売されたコレは古い。何で古いかと言われたら、そりゃ『らき☆すた』のメンツが登場しているからだ。ああ、もう忘れ去られようとしているよ『らき☆すた』。どうせ皆「当時から俺は『らき☆すた』の何が面白いかさっぱりだった。」とか「当時からして『らき☆すた』はすぐに忘れさられるものだと思ってた」「当時から『らき☆すた』はハルヒ2期の繋ぎ」「みんなニコ動に踊らされていただけ」とか言い出してるんだろうなあ。そういう悪口は、その時に言っとけよな。俺らは敗戦後のインテリか!「俺は日本が負けると思っていた」が「俺は『らき☆すた』が負けると思っていた」に変わっただけ。そういう意味では、昔から日本人は日本人のままだなあ、と。逆にいえば全く進歩がない、と。

ハルヒトラー1944』で、エヴァのアスカと綾波が、ハルヒを暗殺しようとして、失敗し、処刑されている件。これは何かの暗示だろうか。たぶん予言だろうて。角川印タイガー戦車に乗る『らき☆すた』のメンツが爆撃に会って全滅し、それらと全く無関係な場所で『エヴァ』が『ハルヒ』を暗殺しようとして失敗か…。

つまり「エヴァハルヒらき☆すた劇エヴァ」と書き割り的に整理される史観が頓挫している姿がここには描かれている。んで、それが敗戦後「俺は日本が負けると思っていた」と唸った人間が60年経っても「俺は『らき☆すた』が負けると思っていた」と言っている進歩も何もない歴史とシンクロしていると。

そういう訳のわからん感想を抱いた。まー、深読みを許す奥深いマンガです。ハルヒ草薙素子に「ああいう将軍は局地的なことしか考えられないからダメなのよ」とか言っている部分も味わい深い。