去年のセンター試験の地理Bに
「九州はシリコンアイランドでー」
とかいう問題が出ていて脱力した

九州がシリコンアイランドとか呼ばれたのって何年前の話なのだ。
20年前だって厳しいと思うぞ
社会科と社会との乖離をなんとかせんといかんと思う。
同時に教科書問題って、実は歴史観の問題ではなく、学校教育と世間や学問との乖離じゃねえのかと。

ともかくシリコンアイランド=九州という話が2018年に出てくる時点で、もうおわっているとしか

SEALDs 彼の地にてかく戦えり

俺の名前は野間直人。大学6年生。趣味はデモ。デモばかりしていて就職できるかって?大丈夫。公務員試験対策はバッチリだし、おじは吹田市民主党市議だから、選ばなければ仕事ぐらいいくらでもある。さて、今日も国会前でデモだ。反レイシズム、反原発、安保、やることはいっぱいだぞ!

「なんだアレは?」
空には竜。陸には甲冑を身につけ槍を持った歩兵。そしてエルフ娘。エルフ娘とかオタクの家父長的妄想かと思ったら本当にいるんだ。はじめ、家父長的ファンタジー世界の住人たちは新大久保で強制連行されてきた在日韓国朝鮮人の方々を虐殺している在日特権を守る会の隊列につっこんでいった。いいぞ!もっと、しばけ。レイシストたちをしばきぬくんだ。とか思っていたら、家父長的ファンタジー軍団は、強制連行されてきた在日韓国朝鮮人の方を殺し始め、レイシストではない一般市民の人々をも血祭りに上げていった。
「やつらには、右も左もないのか」


家父長的ファンタジー集団は移動をはじめ、彼らは国会前にまでやってきた。
「やつらの力を使って国会を占拠しましょう」
「だめだ。やつらは思想がない。在特会といっしょだ。しかもあのアホそうな顔を見てみろ。やつらには安保のことも原発のこともわからないぞ」
「アホって言葉は差別用語よ」
「わかった。言い換える。知的にチャレンジドなマイノリティの方々には政治はわからない。やつらと組むことはできない」
たしかにやつらは無思想な単なるアナーキストだった。証拠に家父長的ファンタジー世界の住人たちは槍で炎でわれらがデモ隊に襲い掛かってきた。
「くそ、このままでは民主主義が死んでしまう」
いったいどうすれば?そうか、いい手があるぞ!
「よし、一旦、皇居に逃げ込め!そこで態勢を整える」
私たちは皇居に一旦逃げ込んだ。しかし、これが悪かった。ネトウヨたちは皇居に転進した我らを「サヨクデモ隊が皇居を占拠しようとしている!国体がやばい!」とツイッターチャンネル桜で喧伝した。たしかに天皇制は日本の癌ではあるが・・・。私たちは警察に囲まれて一斉検挙された。逃げ延びた同志たちは新宿駅で反撃に転じたものの、家父長的ファンタジー世界の住人を虐殺すべくなし崩し的に、憲法論議を経ないで、憲法学者の意見も聞かないで、アジアの声を無視して、動員された自衛隊によって撃破された。新宿での抵抗闘争を、第二次新宿騒乱と呼ぶ。


「ふあぁぁ」
と大きなあくびをする。吹田市の窓口業務は本当に退屈だ。なんせ生活保護申請にきたレイシストをしばくだけでいい。
生活保護は在日だけだって言っているだろ!」
と角材でネトウヨを追い払う。本当にやつらは貧乏人だ。


SEALDsは強制的に解散させられた。安倍は、家父長的ファンタジー世界の進攻を奇貨として、自衛隊の権限を、憲法論議を経ないで拡大させた。アジアの声はまたも踏みにじられた。そして安倍は、われわれの皇居への避難を口実に民主主義的傾向のある諸団体を治安維持法によって解散させた。この結果社民党議席数を減らし、ついに議席数は1となった(法規制ではなく選挙結果のせいかも知れない)。さらに安倍は、アベノミクス第123番目の矢として、自衛隊をファンタジー世界へ派遣し、ファンタジー世界は日本の植民地と化した。入植や直接投資結果、景気は回復し、減った分の労働人口は、ファンタジー世界からの移民でまかなうのだそうだ。安倍のファッショ的な政策と、近視眼的経済政策は、ポピュラリズムを喚起し、ついに安倍晋三の支持率は180%を超えた(産経新聞調べによる)


SEALDsの解散以降、私は吹田市の職員をやっている。おじのコネクションのおかげだ。体制側に加担するのは正直くやしかったが、なあに、体制側の内部から体制そのものを変えてやればいい。
「だから、生活保護ネトウヨにはやれないって言っているだろ!」
ゲバ棒を振り下ろそうとして、ふと手を止めた。中国で作った貧乏くさい服を着ていたが、申請に来た人間はネトウヨではなかった。彼女はエルフ娘だった。


エルフ娘は生活の困窮を訴えた。
「エルフは人間ではないので、労働基準法も労働者派遣法も適応されない。私たちには基本的な人権がない」
「エルフのほとんどは、介護や飲食チェーン店や野菜農家で時給100円以下で働かされている」
介護施設では老人たちや職員によるセクハラと女子社員によるイジメが激しい」
「飲食チェーンではオークたちと一緒に働いている。オークたちは粗暴だが真面目で体が強く、よく働いてた。ある日オークが仕事でミスをした。次の日から、オークは仕事場に来なくなった。それと同時に店では塩ネギ豚丼のフェアが開始された。吐きそうになった」
群馬県のキャベツ畑では中国人研修生と一緒に働いていた。日本名をつけられ幸子と呼ばれていた。魔法で雑草を引いていたら、殴りつけられた。『真心がこもっていない』と。日本人は何を考えているのかわからない」
私は怒りに震えた。日本人は歴史に学ぶことなく、太平洋戦争中にアジアの方々を苦しめたのと同じ方法で、異世界の住民たちを苦しめているのだ!
「あべしね!」
「AbeShiNe?」
エルフ娘は私に尋ねた。戦うべき時だ、という意味の日本語だと私は彼女に教えた。いい言葉ですね、とエルフ娘はたどたどしい日本語で返した。エルフ娘は住む場所がないというので、私のマンション(公務員宿舎。3LDK。家賃5円)に泊めてやることにした。エルフ娘は私のハウスキーパーとなった。


数日後、SEALDs時代の友人が吹田市市役所に尋ねてきた。
「おい、GATEの先はひどいことになっているぞ」
「虐殺か?」
「そうではない。橋下徹の手下どもが跋扈している。右肩下がりの維新は、大阪以外の支持区域を広げるべくGATEの世界で選挙運動をはじめている。」
「なに?」
「安倍だけではなく、橋下によっても、民主主義は包囲させられようとしているのか」
「そうだ。GATE世界の土人どもに民主主義を教え込まないと、日本だけではなくアジアさえも危ない」
「まて、土人差別用語だ」
「わかった訂正する。土人ではなく、サバルタンと呼ぶことにする。俺は、彼らサバルタンに民主主義を教え、彼らを啓蒙することによってGATEに後背地をつくり、日本の民主主義を奪還する。おまえも手伝ってくれるか。」
「いや、俺は・・・」
俺には生活がある・・・。しかし、どうすれば・・・。と俺は上司のほうを向いた。70年代安保に参加した上司は顔を上げた。
「大丈夫、仕事をやめる必要はない。ちゃんと出勤簿には判子を押しておいてやる」
公務員世界には、かつてこの国の革命を夢見た人々も多い。上司もその一人だった。
「よし!SEALDs再結成だ!」


家父長的異世界、GATEの向こうの世界での啓蒙活動は、やはり困難であった。われわれはゲバ棒を持ち出したが、サバルタン守旧派には重装歩兵や騎兵隊がついていた。仕方ないので、われわれは自衛隊から奪った機関銃や火炎瓶で対抗し、見事に彼らの世界に革命の火を少しずつ灯すことができた。領主や騎士階級や宗教的指導者に三角帽をかぶせ、彼らの階級的な罪を自覚させ、サバルタンに裁判を自ら起こさせ、GATE社会に民主化された地域を拡大させていった。地域住民や子どもたちには、憲法9条のパンフレットを配り、平和の大切さを教えていった。われわれは、異世界のチェゲバラだった。


しかし、われわれが主導しているうちはGATE世界の真の民主化は訪れない。異世界の住人たちの中に、彼ら自身のリーダーを作りださないと、革命は永続しない。ハウスキーパーのエルフ娘に、「このあたりに良いトレーニング施設はないか?」尋ねた。エルフ娘は「山奥に大魔法使いが使っていた山荘がある」という。大魔法使いの名前はアサマというのだそうだ。アサマ山荘。


SEALDsの首脳部と、GATE世界で見込みのある若者たちは、その山荘で民主主義的なトレーニングを開始した。自らを民主化させるための、軍事的なキャンプだった。トレーニングは凄惨を極めた。食べることも、寝る時間も惜しみ、私たちは憲法の前文を暗唱しつづけた。行軍の掛け声の「あべしね。あべしね。あべしね」の声が山奥に木霊する。
エルフ娘は
「このあたりにはドラゴンがすんでいる。実は昨日、ドラゴンと鉢合わせた。憲法9条を唱えるとドラゴンは微笑んでどこかに飛んでいった」
と語った。
エルフ娘やドラゴンにさえも、憲法9条は有効なのだ。と思うとうれしくなった。

次の日、エルフ娘が仲間たちに責められていた。エルフ娘が耳にイヤリングをしているのは、非民主主義的だというのだ
「家父長制の性奴隷め。従軍慰安婦のおばあさんたちに申し訳ないと思わないのか」
「エルフだと?オタクは性的なマイノリティじゃないぞ!むしろ抑圧者だ」
「イヤリングを作っているのは中国人だぞ。中国人民の資本主義的抑圧にお前は手をかしているのだ」
「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」
口々にSEALDsのメンバーたちと異世界の住民たちは罵声を浴びせながら、エルフ娘を殴っていく
エルフ娘は「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と唱えたが誰も聞いていない。
おい、こいつ妊娠しているぞ、と上野千鶴子を読み始めたオークが叫ぶ。全てのメンバーが俺のほうをみた。俺はゲバ棒をもった。エルフ娘の腹を思いっきりたたいた。
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」
次の日、私はだまって山を降りた。途中でドラゴンに出会う可能性も考えたが、どうでもよかった。GATE世界から現実世界に戻った。また、公務員の生活を始めた。

もどって数年が経った。GATEは閉じてしまった。入植者は置き去りにされたが、すぐに日本人は、震災も原発事故も戦争もわすれてしまったように、入植者のことも忘れてしまった。安倍は相変わらず政権に居座っているが、飽きられたせいか支持率は思わしくない。おかげで社会民主党議席数を1→2に増やした。秋には選挙がある。橋下は政界に復帰するし、小沢はまた新党を立ち上げている。エルフやオークたちは、労働組合をつくって時給を300円にまでに引き上げた。私は窓口業務の実績を買われて出世し、いまは違う業務をしている
「野間君、あれ」
職場で付き合っている女の子が外を指差す。この子も昔はSEALDsだった。婚約はもう済ませてある
あべしね、あべしね、あべしね、あべしね、あべしね・・・・・・
安倍死ね、とかなんか古いよね、と女の子がいう。私も、ただ懐かしいだけだった。あべしね、はあの日の闘争の言葉だった

私は市役所の外に出た。空に穴が開いている。「GATE」が再び開いたのだ。バブル期に作られた、コンクリートうちっぱなしの玄関の前には、旗を掲げるオーク、プラカードをもった重装歩兵と、スピーカーを掲げた騎兵たち。GATEが開き、異世界からやってきて、かつてはこの日本で虐殺を行い虐げられた人々。彼らは、またこの地にやってきたのだ。「あべしね」を合言葉に

その先頭には、かつて私のもとにいたエルフ娘がいた。彼女はドラゴンにまたがっている。ドラゴンには「憲法9条を守ろう」の横断幕が掲げてあった。エルフ娘がこちらを見た。私は、彼女に言うべきだった言葉を思い出せずにいた。エルフ娘が「あべしね」とつぶやく。ドラゴンの口の奥の炎が光る。また、あの季節がやってきたのだ。

艦これは福祉

「提督もっとわたしを頼っていいのよ」
と言って雷が財布を取り出す。
いいよ。おごるよ。
僕は500円を券売機に入れた。並みの牛丼を二つ。
座る。
黙って券を出す。
店員も僕も目を合わせない。
かすれて聞こえない「いらっしゃいませ」の声。
「ありがとう提督。私を誘ってくれて」
うん。
たまには雷と一緒にいたくて。
だって初めての艦娘だから。
「提督。今日はかっこいいね。ううん、いつだってかっこいい。」
雷と二人なのに、お冷が一つしかこない。
店員を呼んでもう一つコップを持ってきてもらう。
微かな音。
舌打ち?
「提督。仕方ないよ。店員さんは一人だもん。きっと忙しいのよ」
忙しい。ライン。漬物。揚げ物。怒号。ババアの声。トラック。箱詰め。衛生。期限。
そんなものコンビニで売れるのかよ。
弁当詰めの工場。
「店員さんは、この戦場で一人でしょ。」
そうだ。いつだって仕事場は戦場だ。
「でもね。私たちはチームでしょ。鎮守府に帰れば、第六艦隊の娘も空母の人も戦艦の人もいる。」
店員が二つの牛丼を持ってくる。
「ごゆっくりどうぞ。」
皮肉だろうか。
雷が僕の牛丼に紅ショウガを山盛りにしてくれる。
いちいち気がきく子だ。
「でも、ね。今日は二人じゃない。そういうのも、うれしい」
雷の頭を撫でる。
甘い香が鼻の奥をくすぐる。


「なんだてめえ。なめてるのかよ」
「どうしてネギ抜き頼んだのにネギが入っているんだよ」
「散々またして、これかよ。店長呼べ店長」
「はあ?いない。殺すぞてめえ。バイトだけでやっているとかありえねえ」
「おい、レジ開けろや。賠償金だ賠償金。早く払えや。」
俯いて黙っていた店員が、何かを握った。
そして振り下ろした。
もちろん、それは12.7mm連装砲ではない。
DQN客は大破したのだろうか、沈没したのだろうか。


「ごめんね、牛丼食べるのはやっぱり無理みたい。石油とか弾薬じゃないと。」
うん。いいよ。わかっているから。
僕は雷の分の牛丼をかきこんだ。


さすがに二杯分の牛丼は腹にもたれる。
この分だと朝飯を抜きにしてもいいぐらいだ。
500円か。
なんだかんだいって安いな。


夜の国道を雷と歩く。
雷はさっき牛丼を食べられなかったことを、まだ申し訳なく思っているようだ。
だから僕は、雷の手を引いた。
抱きしめた。
エアロパーツのついた車が、パトカーに追われている。
4つのライトが僕と艦娘を照らす。
始業まであと20分。
15分前には入らないと怒られるから、あと5分。
その5分間。
僕は雷を抱きしめた。


僕には自由があった。
三つの分岐。


牛丼屋の熱源。
工場の熱源。
艦娘の熱源。


何かに繋がれたシステム。
繰り返し繰り返す作業。


資源とは僕の時間だった。
資源とは僕の労働だった。
僕らの愛は、知っていた。


艦娘が沈み、入れ替わるように、僕もまた沈み、また誰かが入れ替わる。


初めは驚いていた雷だったが、次第に表情が緩んでいった。
雷が涙を拭う。
雷は、僕のように泣いている。
「提督」
好きだよ、雷。
「もっと私を頼っていいのよ」


雷に休み時間には3−2−1を回ることを約束する。
その時には燃料と弾薬を御馳走すると。
いってくるよ、雷。


回る羅針盤
流れるライン。
エアクリーナーの音。
白装束。


平坦な国道沿い。
平坦な戦場。
僕らの愛。


艦これは、福祉。

提督。辻政信参謀が鎮守府に着任しました。


「提督。辻政信参謀が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執ります。」
「執るのか……。」
「指揮は執れるんでしょうかね。参謀ですし。だって陸軍でしょ。」
「いや、でも、あの人のことだからなあ。ちょっと司令部に問い合わせてみる。DMMさん。ちょっと聞きたいことが。え?回線のことじゃなくて辻参謀がですね」

「ここか?提督殿の部屋は。なんだ貴様は?艦娘?姑娘だろ貴様は。入るぞ。提督殿、ただいま辻着任致しました。早速ですが作戦の立案があります。」
「辻参謀。ちょっと落ち着かれては?」
「落ち着いている場合ですか提督殿。こうしている間にもガ島ではわが軍が。それになんだ!この娘は!」
「ひ、秘書艦です。」
「提督殿。神聖なる鎮守府で女を囲っておられるとは!不謹慎極まりないですぞ。」
「いや、これは艦娘といって海軍の兵器でして」
「海軍はそのような名目で女を囲っているのか!民の血税を何と思っているのか!東北の農民がどんな現状かわかっているのでしょうな!」
「いや、だから参謀。この娘たちは兵器です。ちょっと電。12.7mmを撃ってくれ」
「ですが提督」
「この人には、何を言っても無駄だ」
バンバン
「おお。まことにこれはすごい兵器ですな。是非とも中国戦線に欲しい。」
「(やめてくれ)」
「しかし提督。今回の作戦はビルマ戦線の話です。」

「ですから、ちょっと落ち着かれては?(時間を稼ごう)。そういえば陸軍からお借りしている、まるゆとあきつ丸を呼びましょうか。おーい」
「提督。あの二人は休暇届けを出しています。」
「逃げたな。」

「で、提督殿。作戦ですがよろしいですかな。」
「ちょっと待ってください。なんで陸軍の人が作戦の指揮を取れるのですか?おかしいじゃないですか」
「だまれ小娘!」
「ひっ」
「貴様。皇軍を何だと思っているのか!おまえら艦娘を含めて、軍隊を統帥するのは天皇陛下であるぞ。陸軍も海軍もあるか!陛下の軍隊に意見するとは小娘、わかっているだろうな!」
「て、てーとく」
「提督殿。なんだこの小娘たちは。艦娘たちは皆、こうなのか。海軍の教育はどうなっているのか」

「話を聞きましょう(仕方ない。電が本土にしょっぴかれては困る)」
「コングラチュレーション!テートク!」
「(ああめんどくさい奴がいいタイミングで入ってきた)」
「なんだ!このバカたれは!」
コンゴウデース。ダレデスカ?フーアーユー?」
「おまえこそ誰だ!英語だと?貴様、皇軍はいまアジアから英米を放逐している最中であるというのに!提督どの、この娘を辻は許しておけません」
「ツジサン?サンボウ?リクグン?ここはカイグンネー」
「貴様もセクト主義か!」
「イマ、ツジサンもエイゴつかったネー」
「はあ?なんだ貴様!その口調はシナ人だな。馬賊だな。満州では世話になったな。ここで射殺してくれる!」

「わかったからやめてください辻参謀」
「わかってくれましたか提督。作戦には陸海の共同が必要なのです。いますぐに作戦を」
「で、なんですか」
ラオスです提督!ラオスはわが皇軍によって欧米から解放されました。ラオス王国に働きかけてビルマに攻撃をしかけます。そのための工作に私をラオスまで送り届けて頂きたい。」
「はあ」
「八紘一宇ですよ!ラオスの協力によって援蒋ルートを断つ!ラオスは日本軍に恩を感じております!彼らも大東亜の共栄のために喜んで協力するでしょう。ですから早く軍艦でも艦娘でも貸して頂きたい。」
「それってうちにとって何の得が」
「(やめとけ電)」
「小娘。まだ言っているのか。八紘一宇だ!」
「ハッコーイチウ?」
「御心で天下を一つの家のようにする、という意味だ。貴様らは尋常小学校も出ておらんのか!」
「ダッタラ、テイトクとも家族になれるネ。」
「そうだ。お前のような馬賊でも艦娘でも皇民と夫婦になれる。日本人、漢人朝鮮人満洲人、蒙古人、そして艦娘!六族協和だ!」
「マリッジ!マリッジね!テートクとマリッジ!ワタシラオスまでイクね」


かくして金剛によって辻政信参謀は輸送された。その後、彼はラオスで消息を絶った。


帰ってから金剛は「ハッコーイチウハッコーイチウ」と煩かった。
だが、終戦とともに「キュージョーキュージョー」と言い始めた。

辻や艦娘の見た夢とは何だったのだろうか。
ただ私にわかっているのは彼らの夢を土台にして現在の平和が建っているということだ。
私は注射器を引いた。
電にヒロポンを打った。
私と艦娘の長い平和は始まった。