民主と帝国

http://juan.cocolog-nifty.com/juanlog/2005/09/post_8fc1.html

マンガ史を記述するなら列伝形式のほうがいいのではないだろうか?と思わせる一文。高い評価をえた作品・作家に注目するのではなく、一定の公式から演繹して歴史を語るのでもない。むしろカルト的な場所で一瞬の輝きを放った作家たちを列挙し語っていったほうが、時代の息吹を正確に描き出せるのではないか。至難の業だけどやってみる価値は十分にある。

竹熊健太郎唐沢俊一がやっていることは多分このことなんだろうな。でもフォローワーたちは彼らの語る「一瞬の輝きを持った作家たち」を「高い評価をえた作品・作家」として受け取ってしまっている。オタク第一世代の彼らより、そのフォローワーたちの方が遥かに公式の歴史から隔絶されているのに。「一瞬の輝きを放った作家たち」に囲まれて育った私たちはオタク第一世代よりも多くの可能性を持っているはずである。しかし、どうもうまくいかない。そうして私たちの手から歴史はこぼれおちる。

そんな私たちのまえに現れたのが「つくる会」であり小熊英二であった。デカイ話なってきたので終了。