私とコミケ2

初めてコミックマーケットが開催されたのは1975年だという。これをマンガ史的に位置づけると、どうなるのだろうか。今日では巨匠と呼ばれる作家が1975年付近に発表したマンガをいくつか挙げてみよう。


萩尾望都
1972年『ポーの一族
1974年『トーマの心臓』    
1975年『11人いる!』    

大島弓子
1975年『F式蘭丸』
1977〜78『バナナブレットのプディング
1978年『綿の国星

吾妻ひでお
1972『ふたりと5人』
1978『不条理日記

大友克洋
1976 『HIGHWAY STAR』
1977−78 『さよならにっぽん』


列挙する気があれば幾らでも挙げることができるだろう。ここら辺りに現代マンガの源泉があるように思える。コミケが開幕した時代にはこのような巨人たちが大暴れをしていた。その中で見出されるアマチュア、というか「同人」は今とは違うニュアンスを持っていたと思う。吾妻ひでおコミケへの参加は、プロというものの変化であると同時に、アマチュアというものの変化でもありうるのだ。