この保守一人で回る2.1

つくる会」周辺の本をダラダラ読んでいる。おかげで色々なことが分かってきた。それは米中韓の非道さや、国内左翼(サヨク)の嫌らしさ、というものではなく、つくる会に参列した個々人の思考が結構食い違ってきているということである。読んだ範囲では西尾幹二藤岡信勝という人間は全く違う方向を向いている。八木秀次も保守というよりは保守主義者なのであって、「保守は主義ではない」と言った福田恒存西尾幹二ラインからは外れているともいえる。こんな人間が集まっていたのだから「つくる会」も空中分解するわけである。

つくる会」は個々人の思考によって牽引されたものではなかった、と思う。mixiのコミュニティー検索でつくる会関係の個人名を入れて検索してみる。西尾幹二コミュの参加人数は22人である。坂本多加雄コミュの参加人数は11人。八木秀次コミュは5人。田久保忠衛藤岡信勝に限ってはコミュさえ存在しない。ここから推測できることは「つくる会」の魅力は「思想」や「個人」にあるのではなく、その「運動」にあったということである。

この「運動」好きを大月隆寛は「プロ市民」と言って罵倒したわけだ。そしてサヨクが「ネット右翼=バカ」というのもここら辺のことを言っているのだと思う。サヨクはこの「運動」好きな人間を啓蒙するよりは懐柔して自らの隊列に加えたほうがいいだろう。

そんなこんなで私はバカさえ読まない本をダラダラ読んでいる。結構面白い。成果はそのうちに。