ちょいと兄さん

http://anond.hatelabo.jp/20070408073302

マンガ批評を生産/消費している層とは、ニューウェーブの作家たちが作品を発表し始めていた時期に学生であった人たちなのである。

単純に違う。じゃあ石子順造は?呉智英は?夏目房之介は?ここには劇画ブームが抜け落ちている。

無論それだけではない。劇画を読解しようとした石子順造は当時劇画に追い越された手塚治虫と同世代であり、読み応えのある手塚論を書いた大塚英志は手塚の初期作品が描かれたころには生まれてもいない。手塚にマンガの青年化の端をみた夏目房之介の『青春マンガ列伝』において手塚は重要視されていない。夏目は自分が青春時代を過ごした60年代の手塚を「マンガの神様ではなく一人のマンガ家」というふうにまで言っている。ついでに夏目は大塚英志梶原一騎論を褒めていたりもする。

批評はむしろ同世代論を駆逐しようとする意思から生まれるんじゃないか。