サブカル祭りだよ!全員散開!
回りくどく、しかも知ったかぶりをかましてみよう。問題はなにをもって「サブカル」と呼ぶか?だ。ヨーロッパの上流階級の文化をメインカルチャーと呼ぶなら、その他はサブカルチャーと呼ぶことになるだろう。日米の大衆文化はサブカルチャーだし、我らが大日本の伝統もサブカルチャーだ。そのサブカル的地盤でサブカルを叫ぶということは一体何を意味するのだろう?
サブカルを体現する=「サブカルであろう」とするなら、彼はこの日本を愛し、「保守」への道を選択する。サブカルを実行する=「サブカルをしよう」とするなら、彼は日本という悪い場所を批判し、「進歩」への道を進む。
「メインカルチャー」を意識する余り、「サブカル」を選択する方法。単に国民性にしたがって「サブカル」を享受する方法。オタクゆえにオタクをバッシングするが如く、「サブカル」に対する重い自意識ゆえに「メインカルチャー」に接近する方法。この手のサブカルは今どの辺りを漂っているのだろう?
⊂⌒⊃。Д。)⊃カジ速≡≡≡⊂⌒つ゚Д゚)つFull Auto | 国会無双
http://www.kajisoku.com/archives/eid1303.html
この手のやり方は痛快だ。「政治」を丸ママ飲み込んで、それらを無化する。「メインカルチャー」に毒された人間ならば、眉をしかめるか、「大衆は美しい」とでもいうだろう。でも私たちはサブカルなのだ。考える前にもう踊り始めている。
そもそも韓国はお隣とはいえ外国である。その外国の大統領とか、文化とか、まあウォッチャーが見ればネタとして面白いのだろうが、そういうサブカル的な見方というのは、ジャンルとしては確立したけれど、あくまでもサブカルだから分かる人が分かる内輪の世界である。もちろん、サブカルだから内輪で盛り上がることに私は何の文句も無い。一方、政治問題としての韓国だが、韓国の日本向けの政策に対抗しうるのは、日本政府のみである。そういう方面にブログは、2ちゃんねるは何ができるだろう?政府関係者が一般生活者の意向としてチェックするとは思えないし。
結局、我々は選挙という手段によってしか事をなしえない。その選挙によって選ばれた政治家が日本を動かしているのだから、その結果というものを日本人は受け入れなくてはならない。そして現状に不満ならば、法律を変える事のできる政治家を当選させなくてはならない。そのために一庶民がようやく手に入れた情報発信ツールで何をすればよいのか?淡々とその日思ったことを書き連ねる中で出る韓国や在日への不満。それをどうやって掬い上げ、集積させ、力とできるか?それはどちらかというと技術的なタスクなのだろうし、それが実現した暁にはネットの意見を重要視する政治かも出現するだろうから、今は過渡期なのかも知れない。
http://koreanthe3rd.jp/archives/218
嫌韓はサブカルである。サブカルと「政治」を混同してはいけない。と彼は言っているように思える。領土問題と歴史問題、そしてNAVERで騒ぐことは直結しない。しかし私たちがサブカルに対する親性を持つがゆえに、嫌韓はムーブメントになりえたのである。それを啓蒙によって乗り越えることは可能なのであろうか?そして、サブカルと縁を切った政治運動は果たしてムーブメントになりえるのだろうか?
そして何よりも私たちは「政治」を信じられずにいる。90年代の初頭の政変、構造改革、不況対策がこの世界をどれだけ変革したのだろう?かつての政治の手本であったソ連は崩壊し、9.11以降のアメリカはDQN化し、北朝鮮と中国を褒め称えた人間は日の下を歩けなくなった。このような場所にサブカルは立っている。だからセカイ系は政治に対する個人の称揚でも、政治の拒絶でもない。単にそこにある風景だ。新海誠の描く、醜く美しいそこにあるリアルな風景である。
だがサブカルは、サブカル内でサブカル的感性に乗っ取って「他人と違うことをしよう」と思い、真面目なものに近づこうとする時がある。荒唐無稽なロボットもの後にはガンダムがやって来て、あかほりさとるの後にはエヴァンゲリオンがやって来た。ロリの後には政治が!
なのは「今は軍事作戦行動中です。ロリコンは引っ込んでいて下さい」
http://d.hatena.ne.jp/kagami/20070406
大きいお友達「…あんな子じゃなかったのに…あんなに優しかった子が…」
エロの後には、そしてyoutubeで大人気の外山恒一との別れの後には政治が!
一ヶ月前。僕は友人*1の「都知事選立候補表明イベント」の司会に駆り出された。そこで、当人のナルシスティックな語りと行き当たりばったりのプランに絶句し、そこに居合わせた団塊オヤジたちの腐りきったニヒリズムにぶち切れ、「たった今決めた。俺は浅野史郎の選挙支援をする!!」と宣言してしまった。
http://d.hatena.ne.jp/johanne/20070405
*1:ただいま"You Tube"等で大人気の泡沫候補
「政治」をサブカル的に消費しようとする者、サブカルと「政治」を分別しようとする者、サブカルゆえに「政治」に向かうものがここに出揃った。国会無双の記事は4月1日、コリアン・ザ・サードさんの記事は2月12日、ロリコンファルさんの記事は4月6日、山本夜羽音さんの記事は4月5日。何このシンクロ率。
サブカルと政治を避けることはできない。私からの結論は特に無し。各人散開!前進せよ!